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【ダンロップ FXシリーズ 解説】2023年発売 新生ドレイパー使用のパワー系ラケット SXやCXと何が違うのか? #ガチ進化宣言 【テニス / ラケット / DUNLOP】

ツアー決勝進出!ジャック・ドレイパー使用中!!

テニロボ
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『どこ』が『どのくらい』進化しているのか気になります。

実際に打ったのでインプレ記事も公開中!

FXについて

FXはこんなラケット!!

  • 安定性とパワーがある
  • スイートエリアが広い
  • 打球感が柔らかい

安定性とパワーがある

さすがパワー系のラケットです。

今作はしなりの要素も加えているのにも関わらず、フレームの形状を加えたり、ガットのたわみに注目したりと、うまくパワーも加えています。

最近のパワー系はしなりは多くなったけどパワーはあるみたいな難しいことをサクッとやってしまうので、技術の進化はすごいなと感じます。

スイートエリアが広い

今回大注目のテクノロジーである『POWER BOOST+ GROOVE』(詳細は下のテクノロジーのところで紹介しています)によってガットのたわみが大きくなっています。

バボラも似たような『ウーファーシステム』があるのですが、溝を作ってガットを動かすなんて驚きました。

という説明は置いといて、これによりガットがたわむようになるので、スイートエリアが広がります。

打球感が柔らかい

あとなんといってもこれ!

前作は『打球感が硬くて使いたくない』というユーザーが結構いたらしいです。

これもスイートエリア拡大と同じ原理で、ガットのたわみを増やすことで食い付き感が生まれ打球感が柔らかくなっています。

また、安定性はあるけどしなりはあるため、そのしなりによっても打球感は柔らかくなっています。

FXと相性がいい人

  • パワーは欲しいけど柔らかい打球感が好みな人
  • オフセンターでもある程度アシストが欲しい人

FXと相性が悪い人

  • パワー系の特徴である硬く弾くような打球感が好みな人

パワー系の特徴である硬く弾くような打球感が好みな人

例で挙げると『ピュアドライブ』のような硬く弾くような打球感が好きな人だと、少し嫌な打球感になるのではないかなと思っています。

やっぱりパワー系の特徴は、柔らかい打球感ではなく、木の板で打っているような感じだと個人的には思っているので、そこは若干好みが分かれてしまうところかなと思います。

何を修正すれば使いやすくなる?

テクノロジーは変えることができません。また、フェイスを小さくしても打ちにくくなってしまう可能性があるんので、修正するとしたらガットの『素材』と『テンション』かなと思っています。

なるべく硬いガットとテンションも上げてあればある程度は硬くなります。

テニロボ
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ただ、打ちにくくなってしまう可能性があるのでご注意ください!

スペック一覧

ラケット名長さ(mm)重さ(g)フレーム厚(mm)フェイス(inch2)バランス(mm)ストリングパターン
FX500 TOUR68530521.0 – 23.0 – 21.09831516×19
FX50068530023.0 – 26.0 – 23.010032016×19
FX500 LS68528523.0 – 26.0 – 23.010032516×19
FX500 LITE68527023.0 – 26.0 – 23.010033016×18
FX70068526523.0 – 27.0 – 23.010734016×18

テクノロジー

SONIC CORE – ソニックコア –

軽くて反発性があり振動吸収性に優れた素材である【Infinergy(インフィナジー)】をフレームに搭載しています。

普通だったら、カーボンを何重にも巻いたり通常のウレタンを入れることで強度があるフレームに仕上がらせます。

ただ、重量が増えてしまうので、その重量を最小限に抑えながらフレームの強度を上げているのがソニックコアテクノロジーになります。

結果…

重量を最小限に抑えたまま、パワーアップと面の安定性、振動吸収性があるフレームに仕上がっています。

POWER BOOST FRAME GEOMETRY – パワー ブースト フレーム ジオメトリー –

全てフレームの形状のことについてです。

POWER HEAD SHAPE – パワー ヘッド シェイプ –

フェイス部には、剛性が異なる2種類の形状を組み合させた高反発のラウンド形状を採用してります。

MODERN SHAFT – モダン シャフト –

フェイスとフレームを繋ぐシャフト部分は、より剛性が高い形状をしており、ねじれに強くなっています。

WIDE THROAT – ワイド スロート –

スロート部分は、よりワイドな設計にしてあります。

結果…

パワーがあるフェイス・ねじれに強いシャフト・面の安定性を高めたスロートが採用されているため、パワーがある(パワーロスをしない)ラケットとなっています。

FRAME STIFFNESS ADJUSTMENT – フレーム スティフィネス アドジャストメント –

単純に全体的にしなりを大きくするのではなくて、フェイス部分のしなりとシャフト部分のしなりを少し変えることで、全体的なしなりを大きくしています。

結果…

パワー系にしてはしなり量が大きいので、柔らかい打球感が実現しています。

POWER BOOST+ GROOVE – パワー ブーストプラス グルーブ –

グロメットの下にある溝を前作より2倍深くしています。

この溝の役割について

打球時、ガットが引っ張られるのと同時にグロメットもひっぱられて溝にグロメットが落ちます。

すると今まで引っ張られていたガットに余裕が生まれガットのたわみが生まれます。

結果…

スイートエリアの拡大とボールスピードがアップします。

POWERGRID STRINGTECH – パワーグリッド ストリングテック –

トップ部とセンター部のストリングパターンのマス目を広げています。

結果…

ガットがたわむことで以下の2点が生まれます。

  • スイートエリアの拡大
  • パワーアップ

テニロボ
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フレームのしなりはパワーダウンですが、ガットのたわみはより遠くに飛ばすように作用するのでパワーアップします。

なぜガットのたわみはパワーアップなのか?

打球時の変形は以下の順番に変形し戻っていきます。

  1. ボールが当たる
  2. ラケットがしなる+ガットがたわむ
  3. ガットが戻りボールを飛ばす(たわむほど遠くに飛ばせる)
  4. ラケットのしなりが戻る

このようにガットのたわみの部分で力をため込み、戻る力でその溜めた力を解放するので、ガットのたわみはパワーに還元されます。

しなりに関しては、ボールが飛び出した後に戻るので、しなるほどパワーだけをため込み解放するものがすでにない状態なので、パワーロスします。(フレームは硬いほうが飛ぶ)

競合ラケット

ヨネックス:イーゾーン – YONEX EZONE –

テクノロジーから見ても変化も似ています。

イーゾーンも前作に比べ打球感が若干柔らかくなったので、イーゾーンしかないかなと思います。

使用選手

ジャック・ドレイパー(シングルス最高41位)

NextGENにも出場し、ラウンドロビンを抜けた期待の若手。

マックス・パーセル(ダブルス最高25位)

ランキングこそ1桁はないものの24歳でウィンブルドンダブルス優勝と実力はヤバイ。

アン・リー(シングルス最高44位)

2017年ジュニア・ウィンブルドン準優勝者。

まとめ

FXはこんなラケット!!
  • 安定性とパワーがある
  • スイートエリアが広い
  • 打球感が柔らかい

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