HEADでは、スピードやエクストリームなど人気なラケットがかなりあるので、ラジカルはなかなか注目されないラケットです。
ただ、ストローカーやボレーヤーなど特定の人だけではなく、オールラウンダーなラケットとしてHEADの中では位置づけられています。
それは今から、テクノロジーとスペックからどんなラケットなのかを解説していこうと思います。
ラジカルについて
- 癖がなくオールラウンドなラケット
- 少し柔らかめな打球感
- HEADの中では若干ハードなラケット
癖がなくオールラウンドなラケット
しなりのテクノロジーもあり、安定性のテクノロジーもありでなんでもできるラケットに仕上がっています。
また、過剰にしなりのテクノロジーが入っていたり、安定性のテクノロジーが入っていたり、フィーリングをよくするテクノロジーが入っているといったことがないので、癖がなく扱いやすいラケットです。
少し柔らかめな打球感
HEAD特有の『サウンドグロメット』というグロメットを使用しています。
両サイドに配置されているので、打球時にガットがたわみやすくなり、柔らかい打球感に仕上がっています。
ただ、ストリングパターンで縦糸8本がセンター寄りになっているので、若干たわみが少なくなっています。
恐らくグロメットの方が効果は大きい気がしているので、『若干』柔らかい打球感と言っておきます。
HEADの中では若干ハードなラケット
フレーム厚とストリングパターンを見た限り、そこまで簡単なラケットではないです。
ただ、その2つ以外は、扱いやすいラケットでと同じようなスペックに仕上がっているので、少しハードなラケットとイメージするのがいいかなと思います。
ラジカルと相性がいい人
- オールラウンダーな人
- 癖がないラケットを求めている人
- しっかりスイングしてボールを打つ人
ラジカルと相性が悪い人
- 何かに特化したラケットを求めている人
- あまりラケットを振れない人
何かに特化したラケットを求めている人
ここで言う何かは【パワー・スピン・フィーリング】の3つです。
大体どのメーカーもこの3つでラケットが分類されます。
先ほども書いたように、ラジカルはオールラウンドなラケットでこの3つの要素で特に性能が高いという感じのラケットではありません。
裏を返せば、何でも程よくできるということですが、何かを求めすぎると足りなくなるのでご注意ください。
癖がないラケットの良いところとしてガットの性能が生きてきます。
なのでスピンをかけたければ多角形のガット、パワーならゲージが太いガット、フィーリングなら柔らかいガットを使用すればそれなりに特化型のラケットに仕上がると思います。
あまりラケットを振れない人
一応、HEADの中ではMPが中間に位置していますが、MPでもスペックだけで見ると少しーハードなラケットにできています。
なので、ディフェンスが多い人やラケットの反発力を使って当てて返球する人は少しハードに感じるかもしれません。
ラジカルにも『S』や『LITE』があるので、もし『PRO』や『MP』でハードに感じたら少し落とせば解決します。
また、HEADは他のシリーズもたくさんあるので別のシリーズで検討するのもいいかと思います。
テクノロジー
GRAPHENE 360+(グラフィン360+)
GRAPHINE360とSPIRALFIBERを合わせたものが、GRAPHINE360+というテクノロジーです。
GRAPHENE 360
グラフィンという高性能カーボンが、フレームの9時・12時・3時の方向とスロートの部分に入っていて、フレームの変形を抑えてくれます。
打球時にブレにくくなり面の安定性が高くなります。
また、面の安定性が高くなるとパワーアップにもつながります。
SPIRALFIBER(スパイラルファイバー)
ねじられた構造のカーボンがフレームの5時7時の部分に入っています。
グラフィン360と同じで、面のブレを抑えパワーアップにつながります。
SOUND GROMMETS – サウンド グロメット –
両サイドについているグロメットが横長になっています。
そうすることで、ガットが動きやすくなるので、打球時のたわみが大きくなります。
ボールが持っている感じである柔らかい打球感が生まれます。
CONTROL PATTERN – コントロール パターン –
16×19とよくあるストリングパターンですが、縦糸8本をセンター方向に寄せてあるので、打球時にガットのズレが抑えられています。
面ブレが抑えられます。
VARIABLE BEAM – バリアブル ビーム –
フレーム厚がそれぞれの場所で違う設計になっています。
厚いところはしっかりしたフレームで、細いところはよくしなるフレームとなっています。
面の安定性やパワーとしなりによるスピンとフィーリングが最適化されています。
スペック一覧
ラケット名 | 長さ(mm) | 重さ(g) | フレーム厚(mm) | フェイス(inch2) | バランス(mm) | ストリングパターン |
PRO | 685 | 315 | 20 / 21.5 / 21 | 98 | 315 | 16×19 |
MP | 685 | 300 | 20 / 23 / 21 | 98 | 320 | 16×19 |
S | 685 | 280 | 22 / 25 / 23 | 102 | 320 | 16×19 |
LITE | 685 | 260 | 22 / 25 / 23 | 102 | 340 | 16×19 |
競合ラケット
バボラ:ピュアストライク – BabolaT PURE STRIKE –
スペックやしなりのテクノロジーが若干入っているということで似ているラケットとして挙げさせていただきます。
使用選手
テイラー・フリッツ(シングルス最高8位)
珍しいフルウエスタングリップの攻撃型ストローカー。
ディエゴ・シュワルツマン(シングルス最高8位)
身長170cmの小さな巨人。
スローン・スティーブンス(シングルス最高3位)
ランキングが上がったり下がたっりだけどなんだかんだ上位にいる。
まとめ
HEADの中では若干ハードなラケットの部類に入りますが、ストロークとボレーどちらもできるオールラウンドのラケット。
癖がないラケットになっているので、ぜひ1度お試しください。